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きゅうはさまゼニタナゴをふくげんするかい
〜美土里ネットによる在来魚復元の記録とボランティア活動記録5〜

ゼニタナゴ保全池
(冬のゼニタナゴ保全池)

古川駅のシナイモツゴ

 古川駅の新幹線コンコースにはだいぶ前から、絶滅危惧種のシナイモツゴが展示されています。確か、シナイモツゴの保全に取り組んでいる「シナイモツゴ郷の会」が、シナイモツゴを育ててくれる里親を募集したところ、古川駅の駅長さんが応募して、このようにシナイモツゴが展示されるようになったのだと記憶しています。

 古川の新幹線の駅を利用するときに、シナイモツゴの水槽は見ていましたが、いつもは藻が水槽の表面を覆っていてよく観察できませんでした。ところが、年末の大掃除?で水槽がキレイに掃除されており、今回観察してみました。

古川駅のシナイモツゴの水槽

 観察しようとしたら、水槽がキレイになって環境が変化したのにシナイモツゴが驚いたのか、シナイモツゴは陶器の隠れ家に集まって隠れたままでした。関西方面から移入したただのモツゴと比べ、体型がずんぐりとしていて、体色が黒く目の上がつり目になっているそうですが、素人の私にはこれがシナイモツゴだと指摘されないと、普通のモツゴと区別付かないと思います。体側に測線が見えますが、これは地域の固有の状態なのでしょうか。別のところで、シナイモツゴを見せていただく機会があったのですが、その時見たのは測線が全く見えず、体色の一部が見事な紫色をしていました。

古川駅のシナイモツゴの水槽

 シナイモツゴの水槽の横には、「シナイモツゴ郷の米」というブランド米?が置かれています。環境保全をなんとか地域の農業振興に結びつけようと、シナイモツゴ郷の会に限らず、どこの保全団体も一生懸命です。例えば「ホタル米」や、伊豆沼の近くでは「白鳥米」、そして冬季湛水田(冬水田んぼと呼ばれ、冬田んぼに水を張る農法です)で作った「冬水田んぼ米」など、たくさんあります。

 ただ地域の人の善意や負担だけに頼った環境保全は、なかなか長続きしないと思っています。持続させるには、環境保全を良い方にビジネスや地域の振興に結びつけることがどうしても必要になってくると思っています。環境保全が農産物の付加価値を付け、さらに農産物を作り、希少種の生息環境を管理している農家の方々の収入増に結び付くのが理想だと思っています。

 さて、この涌谷町の旧迫川右岸地域でゼニタナゴを復元して、例えば「ゼニタナゴ米」などというお米は作れるのか。先は長くなりそうです。

ゼニタナゴ保全池に二枚貝を放流しました

 冬期間の保全池です。まだ池を造成して2年目なのでそれほどヘドロも、それほどたまっていないと判断して、池干しはしないこととしました。しかしアオミドロが池の底に繁殖しているのには悩まされます。また、相変わらず、タイリクバラタナゴとジュツカケハゼが棲息しているようです。今現在となっては、可能性が非常に低くなりましたが、春にゼニタナゴの稚魚が二枚貝から浮上した場合、これらに捕食されてしまいますので、引き続き、保全池からの撤去も考えなくてはなりません。

二枚貝
(ゼニタナゴ保全池と放流する二枚貝)

 ここで、この池で二枚貝が再生産されているのを確認できていませんので、新たに二枚貝を投入することにしました。二枚貝は、タイリクバラタナゴが春から冬の12月にかけて二枚貝に産卵活動を行う可能性があることから、二枚貝がタイリクバラタナゴの卵や仔魚を抱えていないと思われる2月に、宮城淡水魚保全会のメンバーに同水系の水路から採取してきてもらいました。


(放流する前のイシガイ)

 2月から3月にかけて、二枚貝を採取すれば、さすがのタイリクバラタナゴなど春産卵のタナゴの卵や仔魚を二枚貝は抱えていないはずです。秋産卵のゼニタナゴやカネヒラの仔魚を抱えている可能性は限りなく低く、抱えていたとしても、こちらとしては願ってもないことなので良しとします。

 二枚貝の種類はドブガイとイシガイで、イシガイを約180個、ドブガイを約60個放流しました。ドブガイも今はタガイとヌマガイに区分され、そして中には松かさのようなブツブツのある、マツカサガイもしくはヨコハマシジラガイと思しき二枚貝もありましたが、同定(種の特定)ができないのでイシガイ、ドブガイの区分だけにしました。

二枚貝
(マツカサガイか?)

ゼニタナゴ保全池に再び二枚貝を放流しました

 3月上旬、宮城淡水魚保全会が採取してきた二枚貝を、再びゼニタナゴ保全池へ放流しました。イシガイ355個を放流しました。池はご覧の通りのアオミドロが池の底で繁茂している状態です。今回はあえてドブガイを放流するのを止めました。この程度の水質と底質ならば、イシガイで十分に生息可能であると判断したのと、ゼニタナゴがドブガイよりもイシガイを産卵基質として選択するという高橋孝憲先生の助言から、イシガイのみを放流しました。

ゼニタナゴ保全池

 私見ですが、イシガイよりもドブガイの方が、底がヘドロの様な条件の悪い環境、水質の悪い環境でも生息可能であるように思えたので、ドブガイは別の池へ放流することにしました。

 同時に、ゼニタナゴ復元池へ入ってしまった、ジュズカケハゼとタイリクバラタナゴの撤去作業を続けているのですが、ジュズカケハゼもタイリクバラタナゴも相変わらず大量に捕まります。タイリクバラタナゴの体長をみると、極小さい個体から大きな個体まで様々な体長の個体が確認できたことから、タイリクバラタナゴが、春産卵の繁殖だけでなく、冬近くまで産卵繁殖活動をしているのではないかと示唆されます。

二枚貝 イシガイ

 タイリクバラタナゴのメスを観察するとまだ産卵管は出していないので、この時期は大丈夫な様です。タイリクバラタナゴの卵や仔魚が入っていない二枚貝を採取するのには、やはり安全策をとって、2月から3月くらいが適当なようです。

 ちなみに、池から撤去したジュズカケハゼとタイリクバラタナゴは、隔離水槽で飼育しています。また水槽が満杯になってきたので、何に利用しようか思案中です。また、屋内の水槽で飼育しているので水温が高いせいか、飼育しているタイリクバラタナゴのメスからは産卵管が出ています。オスは見事な赤い婚姻色を出しています。

二枚貝 イシガイ

ゼニタナゴ保全池の取水源のため池にジュズカケハゼが生息していました

 ゼニタナゴ保全池の取水源のため池には、何の魚も生息していないと考えていましたが、ゼニタナゴ保全池に、放流していないジュズカケハゼが繁殖してしまったため、3月中旬、カゴ網を使い、生息調査をしてみました。


(ゼニタナゴ保全池の上流部のため池)

 すると、予想通りジュズカケハゼが捕獲されました。タイリクバラタナゴやモツゴなどもいるのではないかとも予想していましたが、カゴ網で捕獲できたのはジュズカケハゼのみでした。春に近づいて繁殖期がもうすぐのせいか、全体が黒く、ジュツのオレンジ斑点も明瞭になっていたのでヨシノボリとは明確に区別できました。これで、ため池の樋管(jひかん)から、ジュズカケハゼが降りて、下流のゼニタナゴ保全池に侵入してしまったことが納得できました。

 ゼニタナゴの増殖のみを考慮するなら、このため池を干すという選択肢もありますが、ジュズカケハゼも絶滅危惧種に指定される希少な淡水魚ですので、まずは、ジュズカケハゼの生息地には手をつけないまま、ゼニタナゴ保全池でゼニタナゴが復元できるような手だてを考えなければなりません。

ジュツカケハゼ
(ジュツカケハゼ)

ゼニタナゴ保全池の取水口にネットを取り付けました

 3月中旬のゼニタナゴ保全池です。保全池内に生息していた、タイリクバラタナゴとジュズカケハゼは可能な限り池から撤去しました。後は可能性は低いもののゼニタナゴの稚魚が浮上してくれるのを祈るばかりです。しかし、この保全池の上流部からジュズカケハゼが降りて来たのでは、せっかくの稚魚がみな補食されてしまいます。

ゼニタナゴ保全池
(ゼニタナゴ保全池)

 そこで、ゼニタナゴ保全池の取水口にネットを取り付けることにしました。目の細かいネットを取り付け、物理的にジュズカケハゼの侵入を防ぐ方法です。ネットの目よりも小さい、ジュズカケハゼの稚魚は通り抜けてしまう恐れがありますが、すくなくとも、大量に稚魚を補食するジュズカケハゼの成魚の侵入を防げれば効果はあるはずです。

 とりあえず、簡易的にプラスチックのネットを取り付けていますが、耐久性を考慮し、そのうち金属製のネットを取り付けてみたいと思います。


(取水口に取り付けたネット)

春を待つゼニタナゴ保全池にて

 4月上旬。

 ゼニタナゴの繁殖期が終わったあとの調査で、ゼニタナゴの成魚がまったく確認できなかったことから、ゼニタナゴの稚魚が、これから二枚貝の中かから浮上する可能性は、非常に少なくなりました。しかし、可能性がゼロでない以上、浮上したときのために池の状態を最善にしておきたいと考えました。

 そこで、時間があるときにゼニタナゴの保全池へ行っては、池に生息するジュズカケハゼとタイリクバラタナゴの撤去作業を行っていました。12月の時の捕獲作業の時と合わせて、タイリクバラタナゴは300匹以上、ジュズカケハゼも200匹以上捕獲したと思います。

 また保全池の取水口にもネットを張ったので、稚魚を大量に補食するジュツカケハゼの成魚は池へ侵入することはできなくなったはずです。そして今回、気温も暖かくなり、生き物が活発に活動を始める時期にさしかかったことから、保全池でのジュズカケハゼとタイリクバラタナゴの捕獲作業に力を入れました。

 そして今回、カゴ網による捕獲で、ジュズカケハゼ、タイリクバラタナゴの他に、丸々と太ったドジョウ、大きなカワニナ、ヤゴ、メダカが捕獲されました。なぜカゴ網にカワニナまで入っていたのか謎ですが、カワニナは上流のため池とこの池の取水口の間に生息していたものが、池で繁殖していたのでしょう。ドジョウも放流はしていないので、上流のため池から降りて来た可能性が高いです。写真には撮っていませんが、これほど太いドジョウを見るのは初めての事です。

 また今回一匹だけですが、メダカが確認されたのは驚きでした。ゼニタナゴ稚魚の放流会の折、小里小学校の生徒さんがメダカも保全池へ放流したので、それが繁殖などをして生き残っていた可能性もあります。


(タイリクバラタナゴとジュズカケハゼ)

 ジュズカケハゼは、大きな入れ物に水を入れて飼育を試みましたが、市販のエサを与えてもほとんど食べないため、ブラックバスを駆除した寺脇ため池へ放流しました。ドジョウとジュズカケハゼを以前にも放流した寺脇ため池ですが、ドジョウとジュズカケハゼがそこで増殖してくれることを願っています。


(ヤゴ)

 後は大量に繁茂してしまっているアオミドロをどうするかです。取り除いても、すぐに増殖してしまうのは目に見えていますが、目視で確認し、カゴ網の中で繁茂したアオミドロに絡まり身動きが取れなくなっている、タイリクバラタナゴを見ると、どうにかしたいと考えてしまいます。

 ゼニタナゴの稚魚が、二枚貝から浮上するのは4月から5月末ごろと言われています。ここは東北地方であり、水温も冷たいと思われるので、4月中に稚魚が浮上することは無いと思うので、アオミドロを撤去するなら今しか時間がありません。

ゼニタナゴのオス ゼニタナゴのメスゼニタナゴのオスゼニタナゴのメス
〒989-0281 宮城県遠田郡涌谷町小里字新折居37番地
tel:0229-45-3950  fax:0229-45-3952
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協力・後援:旧迫川右岸土地改良区/涌谷町旧迫川右岸地域環境保全推進協議会

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